「ぼくらはそれでも肉を食う」
2011-08-18




動物とのかかわり方を軸に、人間の感じ方、考え方を論じる

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ヒトの「感じ方」や、ものとの「関わりかた」は、多分にいい加減だ。地域、国、民族、文化、時代・・・いろんなものの影響を受けて適当に変容するし、決して論理的でも一様でもない。というのを、人間と動物のかかわりを軸に、多様な例示で紹介している。

ネコは、ペットとしてかわいがるのが普通。
ウシは、ツブしてサバいて食うのが普通。
・・・同じ動物なのに、こうも扱いが違う。
それを当り前だ、と思っているのはなぜか?。

リスはかわいいが、ネズミは殺すのか?。
ステーキは食うのに、闘牛は残酷だと非難するのか?。
菜食主義は健康に良いという「言い訳」は、有効なのか?
クジラを食う文化は野蛮なのか?・・・という話は出てこないが。(訳者あとがきに一瞬だけ。)

でも、そういったことは、別に、動物に限った話じゃない。
常識なんて、実はご都合主義でいい加減だってことくらい、(少なくとも薄々は)みんなわかってることじゃなかろうか。

そんな具合で、あまり新鮮味というか、意味のある内容に思えなかった。動物の話題だけでこの量(350頁余)は、ちょっと膨らませ過ぎで薄い印象。お気軽には読めるのだが。定価\2400は・・・ちょっとお高いだろう。


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