ある世捨て人の物語 : 誰にも知られず森で27年間暮らした男
2020-05-03



アメリカで実際にあった話のルポだ。

もともと内気で人と接するのが苦手な男が、若くして就いた初めの仕事をブッチして、そのまま放浪。最後に、地方のキャンプ地近くの、茂みの中に住み着いた。

と言っても、自活していたわけではなく、何のことはない、周囲の人家から物を失敬して暮らしていただけなのだが。地域では謎の泥棒と、ずいぶん有名になっていたのだが、何と、27年間も捕まらなかった。

それもそのはず、彼は、人目につかないこと、足跡を残さないことに、全精力を傾けていた。「そこまでして、彼は一人で居たかったのだ。」

それが、ついに捕まって、その人となりや、どうしてそうなったかの由来、その後どうなって行ったのかを、著者が、興味の向くまま、多少しつっこく、追い求めた、その結果がまとまっている。

読後感としては、「まあ、ヘンな奴もいるよね・・・(苦笑)」。

本の題名から、stand alone に生きていきたいと切望するあなたが、何か参考にでもと期待するかもしれないが。残念ながら、その役には、ほとんど立たないだろう。


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