湖に住む水の精と魔法使いのお話。
北イタリアの民話を絵本にしたもの。

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いつだか、 バイク雑誌にイタリアを紹介するコラムを書いていた坂本鉄男さんのことをちょろっと書いた が、それでふと調べてみた。
何と、絵本を書いていらっしゃるということで、取り寄せて見てみた。

坂本さんが書いているのは文章で、北イタリアの民話を平易に紹介している。

絵の方は、いわさきちひろさんの、透き通るような水彩だ。すごく透明感があるのに、ちょっとだけ影を帯びていて、どことなく冷たげ。地中海の底抜けの明るさと、ドイツあたりの暗い森の中間、という北イタリアのイメージそのままだ。

お話の方は、毒に薬にもならない平坦なものだが（笑）、押しつけがましくもないし、説教くさくもないので、子供に静かに読んで聞かせるのは、やりやすい部類の本だろうと思う。
ゆっくり、絵として見せてやるような読み方がいいかもしれない。

また、お子様とは無関係に、これからの季節、白ワインでも傾けながら眺めれば、初夏の涼しげな雰囲気が醸せて良さそうだ。


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